「カバードボンド法制」の議論、再燃か

本邦金融機関初の「カバードボンド」の発行を受けて

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  • ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鈴木 利光

サマリー

◆2018年11月、本邦金融機関初となるカバードボンドを三井住友銀行(SMBC)が発行した。2019年6月には、第二弾を発行した。

◆SMBCのカバードボンドが立て続けに発行されていることを受けて、他の本邦金融機関においてもその発行への関心が高まっている可能性がある。

◆もっとも、これらのカバードボンドは、本邦にカバードボンド法制がないがゆえに、資金調達先においてそれが「カバードボンド」である、という認定を受けるために、複雑なスキームを用いたものとなっている。

◆カバードボンドは、本邦金融機関にとって、資金調達手段や運用先としての「選択肢を増やす」という点において、有意義なことは間違いない。

◆本邦金融機関初のカバードボンドの発行をきっかけに、本邦におけるカバードボンド法制の議論が再燃する可能性がある。

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