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高齢者の金融搾取に関する米国の規則動向

ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鳥毛 拓馬

サマリー

◆近年、米国では高齢者の金融資産搾取の問題が深刻化している。連邦議会、州議会、自主規制機関などは、金融機関に対する規制を制定することにより、高齢者の金融資産の保護を目指している。

◆例えば、2018年2月に証券業界の自主規制機関であるFINRAは、金融資産の搾取から高齢者を保護するため、①ブローカー・ディーラーが、顧客の金融資産の搾取があったと合理的に確信した場合に、当該顧客口座からの資金などの払出しを一時的に留保することができるとする規則や、②ブローカー・ディーラーに対し、顧客口座について、信頼できる連絡先の名前やその他情報を入手するための合理的な努力を求める規則を設けた。

◆連邦レベルでは、2018年5月に成立した「経済成長、規制緩和および消費者保護法」に、65歳以上の高齢者の金融資産の搾取が疑われた場合、金融機関とその従業員は、当局にその旨を報告することを強く促す規定が盛り込まれた。

◆発見されにくい高齢者の金融資産の搾取の問題に関して、家族よりも早く気付くことがある金融機関にその対応を求める米国での取組みは、米国より高齢化が進んでいる日本の金融業界や金融機関にも参考になるものと思われる。

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