SFDR、天然ガス・原子力への出資の開示へ

【商品レベル】「EUタクソノミー適格割合」、内訳を細分化

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  • ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鈴木 利光

サマリー

◆2022年10月31日、欧州委員会は、‘SFDR’ のレベル2(細則)の修正提案に係る法案(SFDR改正法案)を公表している。

◆SFDRのレベル2は2023年1月1日から適用が開始されるが、それを目前に控えたこのタイミングでSFDR改正法案が公表されていることには、次のような理由がある。すなわち、2022年7月15日に、いわゆる「EUタクソノミー」が改正され、天然ガスと原子力エネルギーにまつわる経済活動について、一定の厳格な要件を満たすことを前提として、新たに「グリーン」に区分することを認めたためである(EUタクソノミー改正)。

◆SFDR改正法案は、EUタクソノミー改正に沿った開示を要求することで、「ネットゼロ」へのトランジションとしての天然ガス及び原子力エネルギーへの運用・出資に関する透明性を強化することを企図している。

◆なお、適用開始日については、明記されておらず、不明確である。もっとも、SFDR改正法案がEUタクソノミー改正(2023年1月1日より適用開始)を踏まえたものであることからすると、「2023年1月1日」(SFDRレベル2の適用開始日でもある)となる可能性もあろう。

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