2022年09月16日
サマリー
◆SFDRは、本則である「レベル1」が、2021年3月10日より適用されている。本稿では、‘TAI / P&I 500’のうち、SFDRの開示情報の取得が容易であった36社の資産運用会社(FMP)を上位から選択し、レベル1ベースの開示実例(原則として2022年7月29日時点)を調査した。
◆ESGスコアの判定に採用された外部のデータプロバイダーとしては、MSCI、Sustainalytics、ISS ESGの3社が主流となっている。
◆サステナビリティへの悪影響(‘PAI’)の開示について、「従業員500人未満につき‘comply’ではなく‘explain’」のオプションを採用しているFMPは1社であった。細則(レベル2)が定める‘PAI’の開示項目を踏まえ、各項目のデータアクセスの見込みを提示しているFMPが4社あった。具体的な社名入りの‘Exclusion List’を開示しているFMPが8社あった(列挙された日本企業は計104社)。
◆8条ファンド・9条ファンドのボリュームを開示しているFMPは10社であった。8条ファンド・9条ファンドの「イメージ」を開示しているFMPは27社であった。8条ファンドのアセットアロケーションを開示しているFMP、9条ファンドのアセットアロケーションを開示しているFMPは、いずれも5社であった。
◆なお、欧州委員会は、8条ファンドの区分について、いわゆる「グリーンウォッシング」(うわべだけの欺瞞的な環境訴求)の懸念があるとして、何らかの「最低水準」を設けることを検討しているという。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
自己資本比率規制における内部格付手法の影響
内部格付手法採用行は自己資本比率の分母を7割程度に圧縮
2025年03月10日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
-
SFDRのQ&A、9条ファンドの要件緩和へ
「格下げ」のトレンドは終焉し、パッシブ・ファンドが増加するか
2023年05月25日
最新のレポート・コラム
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
-
英国でもESG投資と受託者責任の関係は混迷
年金基金のESG投資に関するガイダンス策定を定める法案が否決
2026年04月03日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
予防接種歴の見える化を主体的な医療の起点に
2026年04月06日
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

