2020年02月19日
サマリー
◆2019年12月18日、金融庁は「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」を策定した。これに併せて、同日に検査マニュアルが廃止された。
◆検査マニュアルとは金融庁の検査官が金融機関を検査する際に用いる手引書であるとともに、金融機関がこれを参考に方針や内部規程等を作成し、業務の健全性・適切性を確保するものであった。ただし、一律のチェックリストであること、過去の実績等を重視していること等の問題点が指摘されたことで、廃止に向けて議論が進められた。
◆廃止後は、融資に関する検査・監督については、金融機関の個性・特性に即して行うべきとされた。また、従来のように過去の実績だけでなく、対話等を通じて把握した、将来を見据えた信用リスクについても勘案するという方針が示された。
◆引当金の見積りについては、足元・将来のリスク情報も反映するとともに、内部環境や外部環境の変化等により特異な特性を持つ債権群は別にグルーピングし、その上で集合的な見積りを行う等の方針が示された。
◆金融機関としては、検査マニュアルの廃止後は、融資や引当の見積りについて、これまでの一律のチェックリストをクリアするやり方ではなく、自行の特性や外部環境、過去・足元・将来の情報をうまく実務に反映することを意識する必要があろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
自己資本比率規制における内部格付手法の影響
内部格付手法採用行は自己資本比率の分母を7割程度に圧縮
2025年03月10日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
-
SFDRのQ&A、9条ファンドの要件緩和へ
「格下げ」のトレンドは終焉し、パッシブ・ファンドが増加するか
2023年05月25日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

