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金融検査マニュアル廃止後の対応

金融機関には足元・将来情報や自行特性の実務への反映が求められる

金融調査部 研究員 藤野 大輝

サマリー

◆2019年12月18日、金融庁は「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」を策定した。これに併せて、同日に検査マニュアルが廃止された。

◆検査マニュアルとは金融庁の検査官が金融機関を検査する際に用いる手引書であるとともに、金融機関がこれを参考に方針や内部規程等を作成し、業務の健全性・適切性を確保するものであった。ただし、一律のチェックリストであること、過去の実績等を重視していること等の問題点が指摘されたことで、廃止に向けて議論が進められた。

◆廃止後は、融資に関する検査・監督については、金融機関の個性・特性に即して行うべきとされた。また、従来のように過去の実績だけでなく、対話等を通じて把握した、将来を見据えた信用リスクについても勘案するという方針が示された。

◆引当金の見積りについては、足元・将来のリスク情報も反映するとともに、内部環境や外部環境の変化等により特異な特性を持つ債権群は別にグルーピングし、その上で集合的な見積りを行う等の方針が示された。

◆金融機関としては、検査マニュアルの廃止後は、融資や引当の見積りについて、これまでの一律のチェックリストをクリアするやり方ではなく、自行の特性や外部環境、過去・足元・将来の情報をうまく実務に反映することを意識する必要があろう。

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