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非清算店頭デリバティブ取引の証拠金規制案

【金融庁内閣府令案・監督指針案】BCBS/IOSCO合意を概ね踏襲

金融調査部 主任研究員 鈴木 利光

サマリー

◆2014年7月3日、金融庁は、金融商品取引業者等に対して、一定の非清算店頭デリバティブ取引について、証拠金の預託を受けるなどの所定の措置を講じていないと認められる状況を禁止する旨の新規制の導入案(証拠金規制案)を公表している(コメント提出期限は2014年8月4日)。


◆証拠金規制案は、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)と証券監督者国際機構(IOSCO)が2013年9月に公表した、「中央清算されないデリバティブ取引に係る証拠金規制」の最終枠組み(BCBS/IOSCO合意)を、わが国の法律等に落とし込むものである。


◆証拠金規制案の内容は、「非清算店頭デリバティブ取引」(中央清算機関を通じた決済がされない店頭デリバティブ取引)について、①時価変動相当額を変動証拠金として受領する義務、②標準表又は社内開発した内部モデルにより計算した取引に係る最大予想損失額を当初証拠金として受領する義務を課すというものである。


◆もっとも、当初証拠金に係る証拠金規制案の対象からは、現物決済型の外為フォワード及びスワップ、及び通貨スワップの元本交換に付随する現物決済型の外為取引が除外される。


◆証拠金規制案の対象となる主体は、「金融商品取引業者等」 である。ただし、証拠金規制案は、取引の当事者の一方が「金融商品取引業者等」でない場合には、適用されない。また、信託勘定で経理される取引や、同一グループ内の企業間取引、一定のクロスボーダー取引についても適用されない。さらに、当初証拠金に係る証拠金規制案については、取引の当事者の一方又は双方における非清算店頭デリバティブ取引の想定元本額(連結ベース)が1兆1,000億円(月平均)を下回る場合には、適用されない。


◆変動証拠金の授受は、2015年12月1日から実施される予定である。当初証拠金の授受は、非清算店頭デリバティブ取引の想定元本額の規模に応じて、2015年12月1日から2019年12月1日にかけて段階的に実施される予定である。

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