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バーゼル委、安定調達比率のルール制定へ

【市中協議文書】バーゼルⅢのもう一つの流動性規制、制定プロセスへ

金融調査部 主任研究員 鈴木 利光

サマリー

◆2014年1月12日、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は、「バーゼルⅢ安定調達比率の見直しに関する市中協議文書」(市中協議文書)を公表している(コメント提出期限は2014年4月11日)。


◆安定調達比率(NSFR:Net Stable Funding Ratio)とは、「安定調達額(資本+預金・市場性調達の一部)」を「所要安定調達額(資産×流動性に応じたヘアカット)」で除した割合を指す。BCBSは、2010年12月に公表したバーゼルⅢにて、新たにNSFRをバーゼル規制に加えている。


◆市中協議文書は、2010年12月公表のバーゼルⅢテキストにおけるNSFR部分の改訂案であり、一部の要件の緩和や明確化が施されている。


◆NSFR導入の目的は、銀行の流動性リスク態様の長期的強靭性を高めることにある。その手段として、銀行に対し、常により安定的な資金調達源を確保したうえで業務を行うことを促すための追加的なインセンティブを設けている。


◆そこで、NSFRは、対象期間(time horizon)を1年とし、資産・負債が持続可能な満期構造を保つように策定されている。


◆市中協議文書では、銀行の維持すべきNSFRを100%以上とすることを提案している。これを言い換えると、流動性の源となる安定的な資本・負債(安定調達額)を、流動性を生むことが期待できない資産(所要安定調達額)以上に保有することを求める旨提案している。


◆BCBSは、NSFRの適用を2018年1月から開始することを提案している。

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