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バーゼルⅢへの対応状況(2011年末時点)

BCBSによるモニタリング結果の公表(第2回):CVA導入がカギか

金融調査部 主任研究員 鈴木 利光

サマリー

◆2012年9月20日、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は、「2011年12月31日時点におけるバーゼルⅢモニタリングの結果」を公表している。

◆今回のモニタリングの対象となった銀行(金融機関)は、全部で209である。その内訳は、グループ1(Tier1資本30億ユーロ超の国際的に活動する銀行(金融機関))が102、グループ2(その他すべての銀行(金融機関))が107である。

◆普通株式等Tier1(CET1)に関しては、グループ1の95%が最低所要水準(4.5%)を、71%が最低所要水準と資本保全バッファーの合計(7.0%)をクリアしている。同じくグループ2では、93%が最低所要水準(4.5%)を、74%が最低所要水準と資本保全バッファーの合計(7.0%)をクリアしている。

◆バーゼルⅢを適用することによる(現状からの)リスクアセット(分母)の変動要因としては、グループ1・2ともに、カウンターパーティー・リスクの捕捉強化が最たるものであり、それぞれリスクアセットを7.9%、3.1%増加させるという結果が出ている。

◆このカウンターパーティー・リスクの捕捉強化のうち、信用評価調整(CVA)の導入がもたらすリスクアセットへのインパクトは、グループ1・2の信用リスクアセットをそれぞれ11.9%、5.1%増加させるという結果が出ている。

◆こうしたカウンターパーティー・リスクの捕捉強化に関するモニタリング結果は、2011年6月30日時点のモニタリング結果を上回るものである。これは、特にCVAの導入について言えることだが、モニタリング対象となる銀行(金融機関)が保有しているOTCデリバティブの公正価値が毀損していることを意味する。

◆2013年1月(わが国は2013年3月末)からのバーゼルⅢ適用に向けて、銀行(金融機関)によっては、保有するOTCデリバティブ関連のエクスポージャーに対する何らかの対応が迫られるだろう。

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