サマリー
◆政府閉鎖により公表が延期されていた2025年9月分の米雇用統計が、約1カ月半遅れで2025年11月20日に公表された。9月の非農業部門雇用者数は前月差+11.9万人とプラスに転じ、市場予想(Bloomberg調査:同+5.1万人)を大幅に上回った。他方で、雇用者数の内訳を確認すると、民間部門は教育・医療が引き続きけん引役であり、景気動向に相対的に敏感な民間部門(除く教育・医療)の回復ペースは緩やかといえる。失業率については、前月差+0.1%ptと3カ月連続で上昇し、4.4%と市場予想(Bloomberg予想:4.3%)を上回った。総じて見れば、9月までの雇用環境は緩やかな悪化が継続していたと評価できる。
◆11月14日に大和総研が公表した民間データを中心に雇用環境を分析したレポートでは、雇用者数は減速基調にあり、失業率は上昇しやすい局面にあると指摘した。9月の雇用者数はやや高い伸びとなったが、雇用環境が緩やかな悪化基調にあるという点において、雇用統計は民間データに概ね沿った結果だったといえる。
◆次回の雇用統計は12月16日に10月分(除く家計調査)と11月分が公表される。短期的には失業率が上昇しやすい環境が続くと考えられるが、雇用者数などに先行する指標では2025年末から2026年初以降にかけて回復を示唆する動きも見られる。雇用環境全体で見れば、先行きは悪化一辺倒ではないだろう。
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