米SEC、私募ファンド運営の透明性強化へ

四半期報告、監査、フェアネスオピニオン取得、一定の優遇措置禁止

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  • ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鈴木 利光

サマリー

◆米国証券取引委員会(SEC)は、2023年8月23日に、私募ファンドの投資顧問業者(‘Private Fund Adviser’)に対する新たな規制を導入(私募ファンド規制改革)している。

◆私募ファンド規制改革の狙いは、存在感が増す一方となっている私募ファンド業界の不透明な運営実態の是正にある。

◆私募ファンド規制改革の主な内容は、「四半期報告」、「監査」、「セカンダリー取引を主導する際のフェアネスオピニオン又は資産価値算定書の取得」、そして「一定の優遇措置の禁止」である。

◆ここで導入された新たな規制は、私募ファンド業界にとって、ここ十年で最大の障壁になるという。

◆なお、オルタナティブ投資の業界団体である‘Managed Funds Association’(MFA)は、私募ファンド規制改革に異議を唱えるべく、2023年9月1日に、SECを提訴している。

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