サマリー
◆2022年1月の物価関連指標が予想を上回り、市場にサプライズをもたらした。インフレ加速が一層進む中で、市場参加者は2022年内に6回程度の利上げが実施されるとの見立てとなっている。そして、利上げが急激に進むとの予想の下で、1年先OISの10-2年スプレッドは足下で逆イールド化しており、市場参加者は景気後退を懸念している。
◆利上げが実施され始めれば、タイムラグを伴いつつ、2022年下半期以降、景気は緩やかに減速していくことが想定される。しかし、出発点となる足下の景気が堅調であること、そして、FOMCが過度にタカ派にならないよう景気に配慮していることを踏まえれば、現時点で景気後退を織り込むのは早計だろう。利上げを過度に恐れず、米国経済の地力を信じる余裕を持つべきといえる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 関税政策はマイルド化へ
トランプ大統領に対する世論と共和党内の不満の高まりが抑止力に
2025年11月25日
-
政府閉鎖前の雇用環境は緩やかな悪化が継続
2025年9月米雇用統計:雇用者数は増加に転じるも、回復は緩やか
2025年11月21日
-
統計公表停止中、米雇用環境に変化はあるか
足元は悪化基調が継続も、先行きは悪化一辺倒ではない
2025年11月14日

