サマリー
◆2022年1月の物価関連指標が予想を上回り、市場にサプライズをもたらした。インフレ加速が一層進む中で、市場参加者は2022年内に6回程度の利上げが実施されるとの見立てとなっている。そして、利上げが急激に進むとの予想の下で、1年先OISの10-2年スプレッドは足下で逆イールド化しており、市場参加者は景気後退を懸念している。
◆利上げが実施され始めれば、タイムラグを伴いつつ、2022年下半期以降、景気は緩やかに減速していくことが想定される。しかし、出発点となる足下の景気が堅調であること、そして、FOMCが過度にタカ派にならないよう景気に配慮していることを踏まえれば、現時点で景気後退を織り込むのは早計だろう。利上げを過度に恐れず、米国経済の地力を信じる余裕を持つべきといえる。
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