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FOMC タカ派的印象が強い

2023年の利上げ、IOERの引き上げ、テーパリングの予備的議論開始

2021年06月17日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2021年6月15・16日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、0.00-0.25%に据え置き、バランスシート政策も変更しなかった。今回の決定自体にサプライズはない。

◆注目されていたテーパリング議論の開始に関しては、予備的議論が始まったことが公表された。また、FOMC参加者によるFF金利の見通し(ドットチャート)では、2023年末までに2回分の利上げが実施されるとの見方が示された。そして、IOERやリバースレポレートの引き上げも決定されるなど、総じてタカ派的に映る。声明文でポストコロナへの移行が鮮明化されたことや、経済見通し(SEP)での全体的な上方修正がFOMC参加者のタカ派的な認識の背景となっている。

◆今後はFOMC参加者の認識の変化や議論の内容について、更なる解釈が進められることになる。例えば、利上げ予想が増えた主因(インフレ加速なのか、景気回復の加速なのか)や、テーパリングの予備的議論(テーパリングに踏み切る基準など具体的な議論が進められているのか)などが中心となる。

◆また、今回のFOMCの結果に対し、FOMCの参加者の期待先行が過ぎるという指摘もある中、今後は期待通りに景気回復が進んでいくかを確認していくことになる。特に、目下の注目点であるテーパリングの実施判断を考える上で、6月以降の雇用統計の結果で労働供給制約が想定以上に解消されなかった場合のタカ派の巻き戻しの可能性にも目配りしておく必要があるだろう。

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