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FOMC 現状は警戒も先行きは楽観

テーパリングの議論に関しては時期尚早と一蹴

2021年01月28日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2021年1月26・27日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを0.00-0.25%に据え置いた。バランスシート政策に関しても、米国債等の購入ペースについて特段の変更は示されなかった。市場参加者は政策金利、バランスシート政策の据え置きを想定していたため、今回の決定自体にサプライズはない。

◆声明文の中身を見ると、新型コロナウイルス感染再拡大や政府の規制強化に伴い、雇用統計や小売売上高といった経済指標が足下で悪化したことを反映し、経済の現状判断を下方修正した。他方で、追加的な財政支援やワクチン接種への期待から、先行きに関しては楽観的な意味合いの表現へと修正した。

◆足下の景気に引き続き注意が必要なものの、今後景気回復が進むにつれて注目されていくのはテーパリングのタイミングである。パウエルFRB議長は記者会見で、依然として失業者数が多いことから、出口戦略に関して議論することは時期尚早と述べ、テーパリングの議論を一蹴した。2013年のテーパー・タントラムの教訓として、拙速なテーパリングの議論を避けたいという意味合いがあると考えられる。とりわけ、足下バブル化懸念等を含めて金融の安定性への注目度が高まる中、FRBと市場参加者のコミュニケーションは一層慎重なものにならざるを得ないだろう。

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