サマリー
◆2021年1月26・27日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを0.00-0.25%に据え置いた。バランスシート政策に関しても、米国債等の購入ペースについて特段の変更は示されなかった。市場参加者は政策金利、バランスシート政策の据え置きを想定していたため、今回の決定自体にサプライズはない。
◆声明文の中身を見ると、新型コロナウイルス感染再拡大や政府の規制強化に伴い、雇用統計や小売売上高といった経済指標が足下で悪化したことを反映し、経済の現状判断を下方修正した。他方で、追加的な財政支援やワクチン接種への期待から、先行きに関しては楽観的な意味合いの表現へと修正した。
◆足下の景気に引き続き注意が必要なものの、今後景気回復が進むにつれて注目されていくのはテーパリングのタイミングである。パウエルFRB議長は記者会見で、依然として失業者数が多いことから、出口戦略に関して議論することは時期尚早と述べ、テーパリングの議論を一蹴した。2013年のテーパー・タントラムの教訓として、拙速なテーパリングの議論を避けたいという意味合いがあると考えられる。とりわけ、足下バブル化懸念等を含めて金融の安定性への注目度が高まる中、FRBと市場参加者のコミュニケーションは一層慎重なものにならざるを得ないだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 利上げ織り込みは妥当か
ウォーシュ新議長に期待される「バランス感覚」
2026年05月27日
-
非農業部門雇用者数は前月差+11.5万人
2026年4月米雇用統計:強弱まちまちもFRBの様子見には十分な結果
2026年05月11日
-
米GDP 前期比年率+2.0%と加速
2026年1-3月期米GDP:AI関連投資がけん引
2026年05月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

