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失業率は7.9%と引き続き改善

2020年9月米雇用統計:新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念点

2020年10月05日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月差+66.1万人、失業率は7.9%となった。失業率は予想以上に改善し、雇用者数も民間部門を中心に堅調であったことから、雇用環境の改善は継続していると評価できよう。ただし、非労働力人口は増加し、労働市場からの退出が増えたことや、解雇による失業者が増えたことなどには留意すべきである。

◆雇用環境の先行きに関しては、新型コロナウイルスの感染再拡大による悪影響が懸念点である。失業率はこれまで順調に低下(改善)してきたが、黒人やヒスパニックの失業率は依然として10%を超える高水準で推移している。失業期間が長引くほどスキルが陳腐化し、就業することが難しくなる。感染再拡大によって雇用環境が厳しくなれば再就職までの道のりは一層遠のくものと考えられる。失業率の改善ペースは緩やかなものとなり、個人消費などの下押し圧力になりかねないだろう。

◆9月の雇用統計を踏まえれば、11月のFOMCにおいて政策の変更は考えにくい。他方で、大統領・議会選挙を控えて、追加的な財政支援の見通しは付かないことから、景気の下振れリスクに直面すれば、金融政策に焦点が当てられることになる。こうした中、感染再拡大による景気の悪化懸念の高まり、及び、不確実性の高い大統領選挙・議会選挙を背景とした金融・資本市場の不安定化が、金融政策運営を左右する要因となろう。

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