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FOMC 問われる景気下振れへの備え

金融政策は現状据え置きも、先行きの不透明さを強調

2020年07月30日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2020年7月28・29日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、0.00-0.25%に据え置いた。バランスシート政策に関しては、米国債等の購入ペースについて、今回の会合で特段の変更は示されなかった。また、FOMCの声明文とは別に、流動性供給策や「信用緩和」策の期限延長が公表された。金融政策の現状維持や一連の「信用緩和」策の期限延長を通じて、景気の下支えのために緩和的な金融環境を維持する姿勢を示したといえる。

◆景気の下支えに対する姿勢を示したのは、米国経済の先行きの不透明さ故だろう。新型コロナウイルスの新規感染者数が再増加する中で、個人消費や雇用は回復ペースを鈍化させており、FOMC参加者の警戒心が高まったと考えられる。

◆金融政策の先行きを巡る注目点としては、①緩和的な金融環境を維持するためのフォワードガイダンスの強化と、②いざ景気が下振れした際の更なる一手の検討、の2点となる。追加的な財政支援を巡って民主党・共和党の議論が平行線となる中で、8月以降は②の更なる一手に対する期待が高まり得る。次回のFOMCが予定される9月15・16日は、失業保険の増額期限切れ後の経済指標(小売売上高)が公表されるタイミングでもあり、FRBは景気下振れへの備えを問われることになるだろう。

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