サマリー
◆2019年6月18日~6月19日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、従来通りの2.25-2.50%で据え置くことが決定された。
◆他方で、今回の注目点は経済成長の鈍化懸念に伴う今後の利下げ可能性の有無である。今回公表された政策金利の見通しを示すドットチャートの中央値については、2020年末が2.125%と将来的な利下げを示唆する結果となった。また、声明文においても、「経済見通しに関する不確実性は増加した」という文言が追加されたことに加え、「景気拡大を維持するために適切な行動をとる」という表現が盛り込まれるなど、今後の利下げ可能性を示唆するものであった。
◆今回のFOMCを受け、マーケット参加者は利下げへの確信を強めたようである。6月19日の声明文発表後の米国マーケットは、米国債利回りの低下、株高、ドル安となった。ただし、次回会合における利下げを過信すべきではないだろう。パウエルFRB議長は、利下げの実施に際し、不確実性の高まりが実体経済に悪影響を及ぼすかを確認したいと釘を刺している。今後の金融政策の行方を探る上で、米中貿易戦争といった不確実性の推移と経済指標を丁寧にフォローする必要があるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
ウォーシュ氏が目指すのは、FRB版「ドンロー主義」か?
バランスシートの縮小は非現実的、利下げは緩やかに実施か
2026年02月03日
-
FOMC 4会合ぶりに金利据え置きを決定
政治的介入で金融政策運営は一層見通しづらい
2026年01月29日
-
デジタル通貨覇権競争の幕開けと次世代決済の展望
『大和総研調査季報』2026年新春号(Vol.61)掲載
2026年01月26日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

