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米国雇用者数は+22.3万人と力強く増加

2018年5月米雇用統計:失業率は2000年4月以来の低水準に

2018年06月04日

経済調査部 シニアエコノミスト 橋本 政彦

サマリー

◆2018年5月の非農業部門雇用者数は前月差+22.3万人と、前月から増加幅が拡大、市場予想(Bloomberg調査:同+19.0万人)を上回る良好な結果となった。小売業、娯楽サービス業の個人消費関連業種の好調さなどを背景に、サービス部門の雇用者数が前月から大きく加速したことが全体を押し上げた。

◆家計調査による5月の失業率は前月差▲0.1%pt低下の3.8%となり、横ばいを見込んでいた市場予想を下回る結果となった。失業率は2000年4月以来の低水準であり、労働市場のひっ迫感が一層強まっていることが確認された。ただし、労働参加率は同▲0.1%ptと3ヵ月連続で低下していることから、失業率は前月から低下しつつも労働市場全体としては強弱入り混じる結果であったと言える。

◆5月の民間部門の平均時給は、前月から8セント上昇、前月比+0.3%となり、市場予想(同+0.2%)を上回った。また、前年比変化率も+2.7%と市場予想(同+2.6%)を上回る結果となった。失業率の低下傾向が続き、労働需給のひっ迫感が深刻さを増す中においては、賃金上昇率はなおも物足りないと言わざるを得ないが、少なくとも前向きな結果であったと捉えられる。

◆労働市場の先行きとしては、企業部門による旺盛な労働需要を背景に雇用者数の増加基調が続くと考えられる。ただし、企業部門を取り巻く環境として、関税の導入などを背景とした仕入価格の上昇に対する懸念が高まっていることには留意が必要である。また、仮に企業の労働需要が堅調さを維持したとしても、労働供給がボトルネックとなり雇用者数の伸びが加速するとは考え難い。以前から指摘されてきた企業の人手不足は、より多くの業種、職種に広がりつつある。

◆今回の雇用統計を受け、6月12~13日に開催される次回のFOMC(連邦公開市場委員会)で、利上げが実施されるという従来の見方に変更はない。インフレ率が目標である2%に達している中での、力強い雇用者数の伸び、失業率の更なる低下は、FRB(連邦準備制度理事会)による追加利上げを後押しするだろう。

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