サマリー
◆2017年12月の非農業部門雇用者数は前月差+14.8万人と前月から伸びが鈍化し、市場予想(Bloomberg調査:同+19.0万人)を下回った。ただし、完全雇用下における雇用者数の伸びの目安は毎月+10万人前後と考えられ、雇用者数は底堅いペースでの増加が続いていると言える。
◆家計調査による12月の失業率は前月から横ばいの4.1%と、市場予想通りの結果となった。失業率は引き続き低水準にあり、労働需給は非常にタイトな状況が続いている。就業率は前月から横ばいの60.1%、労働参加率も前月から横ばいの62.7%となり、労働市場全体として前月と同様の状態が維持される結果であった。
◆12月の民間部門の平均時給は前月から9セント上昇、前月比+0.3%となり、市場予想通りの結果であった。民間部門時給の前年比変化率は+2.5%と、前月の同+2.4%から加速しており、このところの減速傾向に歯止めが掛かる形となったと言える。しかし、直近のピークである2016年末や、賃金上昇率の再加速への期待感が高まっていた2017年7-9月期に比べると依然伸び率は小さく、力強さを欠く状態が続いている。
◆底堅い内・外需の拡大によって、企業マインドは高い水準を維持しており、企業による労働需要は先行きも高水準で推移する公算が大きい。加えて、税制改革が成立したことで企業の採用意欲が一層活発化することへの期待感は高まっている。しかし、労働供給がボトルネックとなり、これまでのように毎月+20万人を上回る雇用者数の増加を維持することは困難とみられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 原油高への耐久目途は?
景気の下振れリスク抑制=5月、大幅悪化リスク抑制=10月
2026年03月24日
-
FOMC 2会合連続で金利据え置きを決定
中東情勢に加え、議長人事が金融政策運営の不確実性を高める
2026年03月19日
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
最新のレポート・コラム
-
大和のセキュリティトークンナビ 第5回 社債セキュリティトークンとは?(後半)
社債セキュリティトークンの発行・流通動向、税制
2026年03月27日
-
一定の貸付用不動産を時価評価に
2026年度税制改正大綱解説(4)貸付用不動産の財産評価
2026年03月27日
-
家計金融資産の国際比較
日本の「貯蓄から投資へ」は進みつつあるものの、さらなる進展の余地あり
2026年03月26日
-
米欧中のデジタル通貨戦略とリテール決済の再編
三者三様の政策動機に基づくステーブルコイン、CBDC、デジタル預金の選択
2026年03月26日
-
パッシブ運用隆盛時代のIR・エンゲージメントの在り方
2026年03月27日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

