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米経済見通し 長期化する景気減速

緩やかな回復シナリオを維持し、追加緩和措置は想定せず

2011年07月20日

経済調査部 シニアエコノミスト 近藤 智也

サマリー

◆Q1に続いてQ2も2%前後の低成長が見込まれるなど景気減速が鮮明になっており、2011年予想の下方修正の動きが止まらない。悪天候やエネルギー価格高騰、サプライチェーンの混乱といった一時的な要因が影響しており、これらが解消されればある程度持ち直すと期待されている。だが、より長期的な課題が景気回復の障害になっている可能性も否定できない。

◆足もとの低成長の主因は個人消費の弱さ。家計のバランスシート調整が進展し返済負担が徐々に軽減しているほか、クレジットカードローンの残高が増加に転じたり、住宅着工件数が予想以上に増えるなど、明るい材料も散見される。それにもかかわらず、実際の支出が伸び悩んでいる背景には、雇用・所得環境の改善が足踏みしていることが指摘できよう。そして、企業が採用に慎重になっている要因としては、実際の需要不足のほかに、先行きに対する不透明さもあるだろう。今後への確信を抱けない状況では、積極的にリスクを冒す必要もない。国内の経済政策の定まらないなかでは、海外市場がより魅力的に映ったとしても不思議ではないだろう。

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