サマリー
◆2025年1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率▲0.2%(前期比▲0.0%)に改定された。1次速報値(前期比年率▲0.7%)からはマイナス幅が縮小したが、主因は民間在庫変動にある。実質GDP成長率に対する寄与度は前期比+0.3%ptから同+0.6%ptへと改定された。4-6月期にその反動が表れる可能性があり、必ずしも前向きに評価できる内容ではない。このほか、個人消費、住宅投資、輸出などが上方修正された一方、政府消費や設備投資などは下方修正された。
◆4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+0.4%(前期比+0.1%)とみている。トランプ米政権による高関税政策の動向や、それが国内外に経済活動に及ぼす影響の大きさによっては、2四半期連続のマイナス成長もあり得る。先行き不透明感の強さから、家計や企業の経済活動は慎重にならざるを得ず、4-6月期のGDPは停滞感の強い内容になるだろう。
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