2021年2月機械受注

製造業、非製造業ともに回復が一服

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2021年04月14日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉

サマリー

◆2021年2月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲8.5%と、増加を予想していたコンセンサス(同+2.5%)に反し大幅減となった。製造業、非製造業ともに2ヶ月連続で減少した。

◆製造業からの受注額は前月比▲5.5%だった。とりわけ非鉄金属や造船業、食品製造業などが減少した。非製造業(船電除く)からの受注額は同▲10.9%だった。宿泊業や飲食サービス業等を含むその他非製造業や農林漁業、建設業など幅広い業種からの受注額が減少した。その他非製造業は緊急事態宣言の延長などの影響により2ヶ月連続で減少した。外需は同+76.2%と大幅に増加し、受注額は統計開始以来の最高水準となった。とりわけ大型案件(100億円以上)があった化学機械が押し上げに寄与した。

◆先行きの民需(船電除く)は、緩やかな回復基調に転じるだろう。堅調な景気回復が見込まれる米中向けを中心に輸出が増加し、製造業の設備投資意欲を高めるとみられる。他方、国内では4月に一部地域に対してまん延防止等重点措置が適用された。これを受け、宿泊業や飲食サービス業等からの受注は低迷するとみられるが、民需全体への影響は軽微だろう。

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