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米国経済V字回復による日本経済への恩恵

輸出の大幅増への期待が高まる一方、供給制約の解消が課題

2021年04月14日

経済調査部 シニアエコノミスト 橋本 政彦

経済調査部 エコノミスト 岸川 和馬

サマリー

◆米国では、新型コロナウイルスワクチン接種による経済の正常化と、大型景気対策によるV字回復への期待感が高まっている。米国の内需の急回復は、輸入の増加を通じて、貿易相手国経済にもプラスの効果をもたらす可能性が高い。

◆地域別では、米国との結びつきが強いカナダ、メキシコ経済への好影響が特に大きいとみられる。加えて、米国最大の輸入相手国である中国でも輸出の大幅な増加が見込まれる。日本の輸出への影響はこれらの国と比べると小さくなるとみられるものの、輸出感応度は比較的高いため日本の米国向け輸出も高い伸びが期待される。

◆日本の輸出関数を推計すると、米国の国内需要1%の増加に対して、米国向け輸出は3.8%増加するという関係が確認される。当社の米国経済見通しを基にすれば、2021年の米国向け実質輸出は2020年から約4.8兆円増加し、実質GDPを0.9%程度押し上げると推計される。業種別では、米国向け輸出に占めるウエイトが最も高い輸送用機器が特に米国内需拡大の恩恵を受けやすい。

◆ただし、足元では部材となる半導体の不足によって、世界的に自動車メーカーは減産を余儀なくされる状況が広がっている。自動車の大幅な増産は当面難しいとみられ、米国向け輸出のけん引役として期待される自動車輸出の回復は半導体不足が解消するまで後ずれする可能性が高い。

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