サマリー
◆本稿では、2月に発表した当社レポートの複数の試算を統合する形で、新型肺炎拡大による日本経済への影響度試算を改訂した。その際、3月5日に発表された中韓からの入国者全員の隔離措置の影響も新たに想定した。
◆新型肺炎による実質GDPへの影響は、短期終息を想定する「メインシナリオ」で▲0.8%程度(▲4.5兆円程度)、長期化する「リスクシナリオ」で▲3.1%程度(▲16.3兆円程度)と試算される。ただし、これには新型肺炎が欧米等で蔓延した場合の経済への影響などが織り込まれていない。その意味で、リスクシナリオが発現した場合の実際の日本経済への影響度は前出の数値を大幅に上回るだろう。
◆3月9日のGDP二次速報後に改訂する当社の経済見通しでは、2020年1-3月期の実質GDP成長率を前期比年率▲4%程度で発表する予定だ。個人消費と輸出の大幅減が主因であり、2019年10-12月期に続き2四半期連続で前期比マイナスとなろう。ただし、メインシナリオにおいて新型肺炎の終息を想定している2020年4-6月期以降は景気の急速な持ち直しを見込んでいる。日本経済が景気後退入りするかどうかは新型肺炎の流行期間に大きく左右され、現在は景気後退局面入りの「瀬戸際」にあるとみている。
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