サマリー
人工知能(AI)の活用領域が日々拡大する中、日本企業の間でも様々な分野でAI技術をビジネスに応用する動きが注目される。
しかし、他国と比べると、日本企業におけるAI活用はまだ限定的であり、多くの企業はAIへの理解不足等を理由に導入に及び腰である。また、AI活用を阻む原因を企業アンケートやAI開発プロジェクトの個々のプロセスに基づき検討すると、データ不足、人材不足、組織の対応力不足からなる「三つの不足」問題に集約できる。
今後、この「三つの不足」問題の解決に向けて、中心的な役割が期待される企業には、AIリテラシーの向上、社内外組織との連携拡大に加え、社内人材育成や人材獲得に向けては、研修等の学習機会の提供や魅力的な職場環境の整備などが重要となる。政府からは多様なサポートが望まれる。具体的には、企業のAIリテラシーの向上を目的とした支援策、オープンデータのさらなる充実などが挙げられる。分析者に関しては、積極的にビジネス成果を上げようとする姿勢などが求められる。これらの取り組みが奏功すれば、日本でも地に足のついたAI活用が大きく進歩すると期待できよう。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
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