サマリー
◆4月の輸出数量(季節調整値)は幅広い国・地域において前月比で増加しており、底入れ傾向が継続した。ただし5月以降については、激化した米中貿易摩擦の影響が出る可能性があり注意が必要である。
◆4月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲2.4%と前月(同▲2.4%)からマイナス幅は横ばい、輸入金額は同+6.4%と前月(同+1.2%)からプラス幅が拡大した。貿易収支は604億円と3ヶ月連続の黒字となった。
◆輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+3.1%と増加した。地域別では、米国向け(同+6.7%)、EU向け(同+2.4%)、アジア向け(同+1.7%)と総じて増加した。米国では、乗用車が全体の増加に寄与した。米国向けの乗用車は増加傾向にあるが、米国内の自動車販売台数はすでにピークアウトしている。EUでは電算機類(含周辺機器)が全体を押し上げた。前月に大幅に減少した反動とみられる。アジア向けでは、鉄鋼が全体の増加に寄与した。鉄鋼輸出は日本国内の設備トラブルによって2018年後半にかけて急激に減少していたが、その影響が落ち着いた結果増加傾向となっている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2024年2月
2025年度にかけて1%前後のプラス成長と2%インフレを見込む
2024年02月22日
-
ビットコイン現物ETF、日本で組成可能か?
米SEC承認を受けて、日本で導入することの法制度上の是非を考察
2024年02月13日
-
第220回日本経済予測(改訂版)
賃上げの持続力と金融政策正常化の行方①自然利子率の引き上げ、②投資と実質賃金の好循環、を検証
2024年03月11日
-
日本経済見通し:2024年3月
24年の春闘賃上げ率5%超えを受け、日銀はマイナス金利政策を解除
2024年03月22日
-
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
日本経済見通し:2024年2月
2025年度にかけて1%前後のプラス成長と2%インフレを見込む
2024年02月22日
ビットコイン現物ETF、日本で組成可能か?
米SEC承認を受けて、日本で導入することの法制度上の是非を考察
2024年02月13日
第220回日本経済予測(改訂版)
賃上げの持続力と金融政策正常化の行方①自然利子率の引き上げ、②投資と実質賃金の好循環、を検証
2024年03月11日
日本経済見通し:2024年3月
24年の春闘賃上げ率5%超えを受け、日銀はマイナス金利政策を解除
2024年03月22日
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日