サマリー
◆2017年1月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+1.3%と、2ヶ月連続で前年を上回ったものの、事前コンセンサス(同+5.0%)は下回った。1月の輸出数量が伸び悩んだ背景には、中華圏の旧正月である春節の影響があったと考えられる。輸出数量の基調を見るには春節の影響を均す必要があることから、2月の結果と併せて判断する必要があるだろう。
◆季節調整値で見た輸出金額は前月比+0.7%と6ヶ月連続の増加、輸出数量は同▲0.9%(季節調整値は大和総研による)と2ヶ月連続の減少となった。米国向けが同▲1.9%、EU向けが同▲2.1%と、いずれも2ヶ月ぶりの減少、アジア向けは同▲3.1%と4ヶ月ぶりの減少であった。品目別では、米国向けでは乗用車の増勢に頭打ち感が見られた一方、ICや音響機器の数量が前月の反動の影響もあって増加に転じた。アジア向けではICや二輪自動車、自動車の部分品の輸出数量が堅調を維持している。
◆先行きの輸出について、海外経済が底堅い成長を続けるなか、緩やかな増加基調が続くとの見方に変わりはない。ただし、トランプ米大統領は就任直後に、TPPからの離脱の決定やNAFTAの再交渉・脱退を表明した点には注意が必要だ。米国経済が極端な保護貿易主義に転じれば、世界の貿易を停滞させる可能性があり、長期的なリスク要因になると考えられる。
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