サマリー
◆8月の生産指数は前月比+1.5%と2ヶ月ぶりの上昇となり、市場コンセンサス(同+0.5%)を上回った。また、8月の出荷指数は同▲1.3%と3ヶ月ぶりの低下、在庫指数は同+0.1%と2ヶ月ぶりの上昇、在庫率指数は同▲3.5%と2ヶ月ぶりの低下となった。出荷が減少し、在庫が小幅ながら増加する形での増産となっており、必ずしもポジティブな結果とは言えない。はん用・生産用・業務用機械工業や化学工業(除.医薬品)など、一部業種で在庫積み増しの動きが生じたことが背景にある。ただし、電子部品・デバイス工業や情報通信機械工業、非鉄金属工業などは生産、出荷ともに増加しており、堅調な結果となっている。業種により強弱の分かれる結果であったと言えよう。
◆製造工業生産予測調査によると、9月、10月の生産指数は前月比+2.2%、同+1.2%と増産が続く計画となった。ただし、8月に在庫が増加した業種では在庫調整の動きが予測されるため、下方修正される可能性が高い。計画上の生産増は割り引いて見る必要があり、概ね横ばい圏での推移が続くとみている。
◆11月以降に関しても、生産は一進一退の推移が続くとみている。勤労者世帯の可処分所得および年金受給世帯所得の伸び悩みを背景に、個人消費は横ばい圏での推移が続くとみている。加えて、円高の進行を受けて企業の収益環境が悪化する中、国内設備投資の増加も、人手不足対応の省力化投資や研究開発・省エネ関連投資など、的を絞った内容となる可能性が高い。外需については、一部に堅調な品目が見られるものの、当面横ばい圏での推移が続くだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
-
2026年3月日銀短観
円安等を背景に製造業の業況改善/先行きは中東情勢の悪化に警戒
2026年04月01日
-
原油高の継続がCPIに与える影響
ガソリン補助金の再開はコアCPI上昇率を最大0.5%pt程度抑制
2026年04月01日
最新のレポート・コラム
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
-
英国でもESG投資と受託者責任の関係は混迷
年金基金のESG投資に関するガイダンス策定を定める法案が否決
2026年04月03日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
生成AI時代の仕事を読む「時間差」の視点
2026年04月03日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

