サマリー
◆4月1日に公表予定の2016年3月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は9%pt(前回調査からの変化幅:▲3pt)と2四半期ぶりの悪化、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は23%pt(同:▲2pt)と6四半期ぶりの悪化を予想する。
◆製造業は、海外経済の減速に起因する輸出と生産の停滞や、昨年末以降の円高進行が企業の業況感に対してマイナスに作用したとみている。非製造業に関しては、足下の個人消費の弱さが下押し要因となったことに加え、前回調査が事前予想以上に強かったことからの水準調整も出ると想定した。
◆2015年度の設備投資計画(全規模全産業、見込み)は前年比+7.0%となり、12月短観から小幅に下方修正されると予想する。これは、3月短観において、大企業製造業および中堅企業製造業において設備投資計画が下方修正されるという「統計上のクセ」があることによる。ただし、前年比の大きさなどを勘案すると、日銀短観で見る2015年度の企業設備投資は総じて堅調だと評価できるだろう。
◆2016年度の設備投資計画(全規模全産業)は前年比▲4.6%と予想する。これは、3月調査において、企業が翌年度の設備投資計画を控えめに回答するという「統計上のクセ」があることを反映したものに過ぎず、マイナス幅自体は例年並みになると想定した。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年5月全国消費者物価
米価格の上昇が他の食料品や外食など関連品目の価格にも波及
2025年06月20日
-
2025年5月貿易統計
輸出数量は横ばい圏を維持も、円高効果等で輸出額は8カ月ぶりに減少
2025年06月18日
-
2025年4月機械受注
民需(船電除く)は減少し、コンセンサス通りの結果だった
2025年06月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
-
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日