サマリー
◆2015年6月の生産指数は前月比+0.8%となり、2ヶ月ぶりの上昇となった。市場コンセンサス(同+0.3%)対比でも上振れしている。出荷指数も同+0.3%と2ヶ月ぶりに上昇し、在庫指数も同+1.3%と2ヶ月ぶりに上昇に転じた。
◆今回の結果は、日本経済の踊り場傾向を確認する内容である。増産での着地とは言えモメンタムは弱い。輸出の停滞と、それを端緒とした在庫の積み上がりにより生産は調整局面を迎えている。また、予測調査では7月の生産計画は前月比+0.5%と横ばい圏の推移が見込まれており、ソフトパッチ傾向は今後も続く見通しだ。ただし今まで軟調に推移してきた素材産業を中心として回復が見られていることは好材料だ。さらに予測調査に見る8月の生産計画は同+2.7%と比較的大幅な増産が見込まれており、先行きに底入れの兆しが出始めている。
◆先行きの生産については、一旦の調整を経たのち、趨勢としては再度増産傾向に転じると見込んでいる。外需については緩やかな回復が見込まれる。米国はドル高と原油安により資本財需要の調整が続いているが、消費財需要等の堅調さは維持されていくだろう。ユーロ圏はユーロ安・原油安・金融政策の三本柱で回復傾向を強めていくとみられる。中国をはじめとする新興国についてもドル金利上昇の一服や国内金融政策の効果などもあり底入れの兆しが見られ始めている。内需についても、国内設備投資の増勢継続や、勤労世帯および年金受給世帯の両方の実質所得環境の改善に伴う消費の改善を受けて回復・拡大傾向を見込んでいる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
CPIの2025年基準への改定による影響
コアCPIの前年比上昇率は0.0~▲0.3%pt程度の下方改定か
2026年07月16日
-
2026年5月機械受注
船電除く民需は前月の反動などで大幅に減少
2026年07月15日
-
骨太方針のポイント② ~「責任ある積極財政」の試金石は2030年代に
「財政ボーナス期」後を見据え「成長ありき」でない財政運営が必要
2026年07月15日
最新のレポート・コラム
-
データサイエンスを踏まえた年金数理理論の人的資本分析への発展可能性
新たな退職率算定方法による退職要因分析への応用
2026年07月17日
-
AI時代に自社のサイバー対策は正解なのか?
~Claude Mythos騒動を受けた各企業の対応を確認する~
2026年07月17日
-
CPIの2025年基準への改定による影響
コアCPIの前年比上昇率は0.0~▲0.3%pt程度の下方改定か
2026年07月16日
-
中国:26年2Qは4.3%成長、内需が急減速
4月~6月は政府成長率目標の下限を下回る
2026年07月16日
-
AI時代の競争力を生むのは誰か? ~シリコンバレーとシアトルが示す「人材エコシステム」の力~
2026年07月17日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

