サマリー
◆2014年1月の貿易統計は、輸出金額が前年比+9.5%と11ヶ月連続の増加となったものの、市場コンセンサス(同+12.7%)を下回った。輸出金額を価格と数量に分けて見ると、輸出価格は前年比+9.7%と、上昇が続いている。一方で、輸出数量が前年比▲0.2%と4ヶ月ぶりに前年を下回ったことが、輸出金額の下振れ要因となった格好である。輸出金額を季節調整値で見ても、前月比▲3.5%と2ヶ月ぶりの減少となった。
◆輸出数量指数を季節調整値で見ると(季節調整は大和総研による)、前月比▲0.7%と、2ヶ月連続の低下となった。地域別に見ると、米国向けは同+7.4%と増加したものの、EU向け(同▲3.1%)、アジア向け(同▲3.2%)が減少したことで、全体が押し下げられた形である。ただし、アジア向けの減少は春節が影響しているとみられるため、一時的な減速と捉えて良いだろう。
◆先行きに関しては、輸出数量は全地域向けで持ち直しの動きが続く見込みである。景気拡大が続くとみられる欧米向けを中心に、輸出は徐々に増勢を強めるだろう。
◆大和総研では、2013年の貿易収支赤字11.5兆円のうち、4兆円が原発停止に伴う輸入増によるもの、7兆円が空洞化の影響によるものとみており、短期的には貿易収支黒字化のハードルは非常に高い。ただし、2014年半ば以降、世界経済の循環的な回復などを背景に、貿易収支の赤字幅は徐々に縮小する見通しである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/5/8号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年05月08日
-
2026年1-3月期GDP(1次速報)予測~前期比年率+3.3%を予想~
設備投資は減少も、個人消費と輸出に支えられ2四半期連続のプラス
2026年04月30日
-
2026年3月鉱工業生産
無機・有機化学工業などが減産、中東緊迫化の影響が表れ始めた
2026年04月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

