サマリー
◆2013年6月の総務省「家計調査」によると、実質消費支出は季節調整済み前月比▲2.0%と2ヶ月ぶりの減少となった。振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)で見ても、同▲1.2%と2ヶ月ぶりに減少している。2013年初頭から増加の続いてきた個人消費は、一時的に足踏み状態にあると言えよう。
◆実質消費支出の動きを項目別に見ると、「家具・家事用品」が前月比+0.6%、「教養娯楽」が同+0.8%と、それぞれ小幅増となったが、その他の項目は総じて減少した。「被服及び履物」が同▲1.2%と減少し、「交通・通信」は同▲2.6%と4ヶ月連続のマイナス。「食料」は同▲0.4%と小幅減であった。「被服及び履物」は、前月大幅に増加した反動で減少したものの、6月は例年よりも気温が高かったことから、夏物衣料品などの売り上げは堅調に推移しているとみられる。「交通・通信」は4ヶ月連続の減少となったが、供給側の統計を見ても新車販売台数は減少に転じており、自動車販売の増加傾向にも一服感が見られる。「食料」に関しては、2ヶ月連続の減少となったものの、外食への支出の増加などから支出金額の水準自体は高い。
◆5月後半以降の株価急落を受けて、6月の消費者マインドは足踏みとなり、個人消費の増加傾向も一服した模様だ。ただし、消費金額は近年では高い水準に留まっており、消費の減速は経済を大きく押し下げるほどのものではない。一方、足下では、残業代やボーナスの増加を受けて所得環境は改善傾向にある。今後は所得環境が消費の増加に繋がる自律的な回復経路に復していくことになるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
日本は国際的な人材獲得競争で勝てるのか
外国人労働者の増加継続を見込むも経済下振れと円安がリスク要因
2026年04月07日
-
2026年2月消費統計
財は弱いもののサービスが強く、総じて見れば前月から小幅に増加
2026年04月07日
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

