12 月日銀短観予測

大企業・製造業の業況判断 DI は大幅に悪化する見込み

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2012年12月06日

  • 齋藤 勉

サマリー

◆12 月 14 日に公表予定の 2012 年 12 月の日銀短観において、大企業・製造業の業況判断DI(最近)は▲13%pt(前回調査からの変化幅:▲10%pt)と大幅な悪化を予想する。海外景気の減速により輸出の減少が続く中、9 月以降日中関係が悪化した影響で、加工業種では全般的に業況が悪化する公算。素材系業種においても、海外経済の減速に伴う輸出の減少と、資源価格の高止まりによる仕入れ価格の上昇が、業況判断を広範に下押しする見込み。


◆大企業・非製造業の業況判断 DI(最近)は 5%pt(前回調査からの変化幅:▲3%pt)と、6 期ぶりの悪化を予想する。幅広い業種で悪化が見込まれるものの、外食や旅行などのサービス消費は消費が弱含む中でも底堅いことから、「対個人サービス」や「宿泊・飲食サービス」は堅調に推移するとみられる。


◆2012 年度の設備投資計画(全規模・全産業)は前年比+5.9%と、前回調査時点より上方修正されると予想する。2012 年度計画は伸び率だけ見ると、高めの伸びを見込むこととなるが、設備投資は 2008 年度以降減少が続いてきたため、水準でみれば依然低水準に留まっている。

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