サマリー
◆2011年10-12月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比年率▲0.7%(前期比▲0.2%)と概ね市場コンセンサス(同▲0.6%、同▲0.2%)に沿った結果となった。設備投資を中心に内需項目が幅広く上方修正されたため、1次速報値(前期比年率▲2.3%、前期比▲0.6%)からは大きく上方修正された。
◆需要項目別に見ると、設備投資が大幅に上方修正(1次速報:前期比+1.9%→2次速報:同+4.8%)され、実質GDP成長率を押し上げた。今回の設備投資の上方修正は、需要サイドの基礎統計である2011年10-12月期の法人企業統計において、設備投資が5四半期振りに大きく増加したことによるものである。
◆日本経済の先行きは、政策効果が見込まれる内需が支えとなり、緩やかな回復軌道を辿る見通しである。ただし、日本経済のリスク要因としては、(1)「欧州ソブリン危機」の深刻化、(2)原油価格の高騰、(3)円高の進行、(4)原発停止に伴う生産の低迷、の4点に留意が必要である。
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