1月消費・雇用~消費は持ち直しの兆しがみられる

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2012年03月02日

  • 齋藤 勉
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 神田 慶司

サマリー

個人消費の基調は横ばいの動きが続く:2012年1月の家計調査によると、実質消費支出は前年比▲2.3%と2ヶ月ぶりのマイナスとなった。ただし、消費支出(除く住居等)の季節調整値で見れば前月比+0.9%と増加している。天候不順などによって一部で弱い動きも見られたが、一時的な要因を除けば概ね堅調な動きであり、供給側の統計や雇用環境、マインドなども併せて判断すると、消費の基調は持ち直しの兆しが現れ始めたと言える。

雇用環境は緩やかに改善傾向:2012年1月の完全失業率(季節調整値)は4.6%となり、前月から0.1%pt悪化した。完全失業者が前月差+9万人と悪化するなど、内容も良くない。一方で、1月の有効求人倍率は0.73倍と、前月から0.02pt改善した。新規求人倍率も改善しており、総じて見れば、雇用の基調は緩やかに改善傾向にあると言えるだろう。

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