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12月貿易統計~輸出の足踏みで貿易赤字が継続

貿易赤字の改善ペースは緩慢なものとなろう

2012年01月25日

金融調査部 主任研究員 長内 智

サマリー

【概況】輸出が3ヶ月連続のマイナス:2011年12月の貿易統計は、輸出の足踏みや貿易赤字の継続など、先行き不透明感が残る内容であった。輸出金額は前年比▲8.0%と3ヶ月連続のマイナスとなり、市場コンセンサスを下回った。輸入金額は、前年比+8.1%と24ヶ月連続のプラス。この結果、12月の貿易収支は▲2,051億円と3ヶ月連続の赤字となり、2011年通期の貿易収支は▲2兆4,927億円と第2次石油ショック後の1980年以来の赤字を記録した。

【地域・品目別動向(名目)】品目別は幅広くマイナス:品目別の輸出金額では、大分類すべてがマイナスとなり、「電気機器」、「一般機械」、「化学製品」は弱含み傾向が続いた。輸入については、代替燃料の需要増加と価格高止まりを背景に、「液化天然ガス」の輸入金額と輸入数量が揃って大幅に増加した。主要国・地域別の輸出金額は、個人消費が底堅く推移している米国向けが2ヶ月連続のプラスとなった一方で、財政問題の緊張が続くEU向けと景気の減速感が顕在化してきたアジア向けが弱含んだ。

【今後の見通し】輸出は横ばい圏が続く:輸出は、海外経済の減速が重石となり、引き続き横ばい圏で推移すると考える。欧州財政問題が一段と悪化しなければ、底堅く推移している米国経済や金融緩和姿勢を強めている新興国経済が支えとなり、日本の輸出も徐々に持ち直していくとみてい。タイの大洪水の影響に関しては、当社のこれまでの見方どおり輸出全体への影響は深刻化・長期化しないと想定する。

【貿易収支のポイント】輸出サイドが当面の鍵:貿易収支の先行きについては、輸入価格の高止まりと海外経済の減速による輸出鈍化を踏まえると、貿易赤字の改善ペースは引き続き緩慢なものに留まると予想する。震災後に貿易赤字幅が一旦縮小した後に再び赤字幅が拡大したのは、輸出の鈍化によるところが大きいことから、当社では、貿易赤字脱却の鍵は輸出サイドにあると考えている。

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