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9月機械受注~底堅く推移

今後は復興需要と海外経済減速の綱引き

2011年11月10日

金融調査部 主任研究員 長内 智

サマリー

【概況】市場コンセンサスを下回る:9月の機械受注統計は、総じてみれば持ち直しの動きを継続したと評価できる一方で、海外経済の減速の影響が見られるなど、先行きに対しては若干の不透明感を残す内容であった。国内の機械設備投資の先行指標である民需(船舶・電力を除く)は、前月比▲8.2%と2ヶ月振りのマイナスとなり、市場コンセンサスを下回った。四半期別の結果をみると、7-9月期の民需(船舶・電力を除く)は、前期比+1.5%と3四半期連続のプラスとなり、見通し達成率も94.7%と前期から5.1pt 改善した。

【受注の主要内訳】加工組立型産業の減少が目立つ:製造業は、15業種中11業種が前月比でマイナスとなり、減少した業種の数は8月よりも大きく増加した。全体を押し下げた業種で目立つのは、「電気機械」、「情報通信機械」、「自動車・同付属品」、「一般機械」など加工組立型産業である。非製造業は、12業種中6業種がプラスとなった。運輸業・郵便業に前月からの反動増が出たことや、これまで弱含んでいた電力業が大幅に増加したことが寄与した。外需は、海外経済の減速の影響で減少傾向が続く。

【今後の見通し】復興需要と海外経済減速の綱引き:民需(船舶・電力を除く)は、復興需要を支えにして今後も回復軌道を辿ると見込む。2011年度第3次補正予算成立後に期待される復興需要の本格化に併せて、企業は機械設備の受注を増加させると考えている。機械受注が実際の設備投資として計上されるまでのタイムラグを考慮すると、設備投資は機械受注から1四半期ほど遅れたタイミングで増勢を強めるものと予想する。他方、海外経済の減速、円高、電力供給不足問題などのリスク要因を背景に、企業が能力増強のための設備投資に対して慎重な姿勢を強める可能性がある点には引き続き注意が必要である。

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