サマリー
◆1月15日、昨年12月から延期されていた英国のEU離脱(ブレグジット)の条件を規定する離脱協定合意に対する議会採決が実施され、反対432対賛成202と歴史的大差で否決された。離脱合意はEU離脱法の一項であり、政府は遅くとも1月21日までに議会に代案(プランB)を提出するよう義務付けられている。
◆合意なき離脱時に起こりうる緊急事態を避けるためにも、EU側は離脱交渉期限の延長を容認する姿勢を見せていた。ただし今回の議会採決の歴史的な大敗の前に、EU側も離脱協定合意を諦めつつある。欧州委員会のユンケル委員長は、(ツイッター上で)採決の結果を残念に思うとした上で、「ほぼ(離脱交渉は)時間切れだ」と付け加えた。
◆英金融街シティが最も警戒している今後のシナリオは、総選挙の実施と言われている。総選挙に踏み切った場合、離脱を巡る保守党内での分裂により票が割れるため、コービン党首率いる労働党政権誕生の可能性は否定できない。コービン党首が掲げるのは、鉄道や電力等の公共事業の再国有化や、格差解消のための大学教育の無償化など、前時代的な社会主義政策に近いものだけでなく、富裕税の導入などもある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 足元堅調もリスクは下向き
長引くインフレリスクと強まる金利上昇圧力
2026年09月17日
-
欧州経済見通し 引き続きインフレに警戒
猛暑で高まるインフレ上振れリスク
2026年08月25日
-
4-6月期ユーロ圏GDP 原油高でも底堅く成長
実質GDP成長率は前期比+0.4%と市場予想から上振れ
2026年07月31日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

