サマリー
◆6月16日、ロシア (ガスプロム社) は、ウクライナ(ナフトガス社)向け天然ガス輸出料金の支払いを前払い制度に移行し、事実上ウクライナ向けガス供給を停止した。ナフトガス社の未払い分のうち、モスクワ時間の6月16日の朝10時までに求められていた19.5億ドルの支払期限が守られなかったことへの措置とされている。
◆現在、ウクライナの財政状態は厳しく、2014年から2015年にかけて社会保障支出も含めると350億~400億ドルの支援が必要といわれている。特に(国債を含めた)足許の償還予定債務だけでも、向こう2年間で約140億ドルと、IMFから支援を確約されている170億ドルの融資枠に近い金額となっている。ここに今回のガス価格の未払い分も含めると、既に財政状況は相当逼迫しているといっても過言ではない。
◆ウクライナではロシア系住民と小競り合いが過熱しているが、他の旧ソ連共和国も同様の動きを警戒する必要があるといえる。特にバルト3国のうちラトビアやリトアニアは以前からロシア系住民が多い地域であり、今回のウクライナ政変を契機に抗議デモなどの動きが再燃しつつあることには注意が必要であろう。
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