サマリー
◆日本では雇用のあり方を見直す気運が高まっている。そして、比較対象として、また日本が今後進むべき方向にある国として、欧州諸国が注目されている。このレポートでは、特にEUの雇用保護規制や労働市場政策の特徴についてまとめてみたい。
◆EU加盟国で労働市場の状況が大きく異なるため、加盟国すべてに一律に課せられるEUの雇用保護規制はない。ただし、明確な労働契約を締結する義務の下、労働市場における「平等待遇の原則」を徹底するEU理事会指令が多く設けられている。
◆EUが掲げている労働市場政策は「フレキシキュリティ」と呼ばれ、労働市場における「柔軟性」と「保障/保護」を同時に強化する政策である。労働者の雇用される能力を高めるための学習・職業訓練制度や失業(就職活動)中の適切な保障制度を整えると同時に、効率的な就業支援を行うことで、就業率の引き上げを目的としている。
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