新興国マンスリー(2018年1月)2018年は楽観で始まり試練で終わる?

~新興国は個別の優劣が問われる~

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2018年01月10日

  • 児玉 卓
  • 経済調査部 経済調査部長 齋藤 尚登
  • 金融調査部 金融調査部長 山崎 加津子
  • 永井 寛之
  • 経済調査部 研究員 中田 理惠

サマリー

◆2018年はグローバル経済への楽観論に依拠する世界的な株高で幕を開けた。しかし、近年、年初の「気分」が反転するケースが少なくないことは思い起こされてよい。2017年の世界経済が良好のうちに終わったのも、年初に想定されたトランプ政策、EU統合を巡る遠心力の高まりなどが実現しなかったからだ。


◆その点、現在の楽観を後押ししている米国税制改革のマクロ的インパクトが今後の焦点になる。これが賃金上昇などを惹起し、米国景気の拡大を終わらせるリスクがある。こうしたリスクが顕在化した場合、2018年は新興国にとって、外部環境の後押しが希薄化する中で個別の優劣が問われる年になろう。

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