サマリー
◆トルコでは今年2回の総選挙が行われた。6月の総選挙では与党公正発展党(AKP)が過半数割れとなった。AKPの目指す実権型大統領制への移行を含む憲法改正や、近年の政治の権威主義化に対して国民のAKP支持は低下し、クルド系政党の人民民主党(HDP)が大きく躍進する結果となった。
◆6月の選挙以降、トルコの国内情勢はISによるテロの発生やクルド系武装組織クルド労働者党(PKK)と治安部隊の衝突によるクルド和平プロセスの事実上の停止など、治安面を中心に大きく変化した。再選挙にむけて、AKPは治安の改善や政治の安定を訴え、事前予想を覆し単独過半数を獲得することに成功した。
◆新政権の発足により政治の先行き不透明感が払拭されたことで、経済政策の実施や消費マインドの回復などが期待される。一方、国内のクルド問題をはじめ新政権の課題は山積している。特に、11月24日に発生したトルコによるロシア軍機撃墜によりロシアとの関係が悪化しており、政治的、経済的にトルコにとって今後の最大のリスクとなっている。
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