サマリー
アジア経済は着実に成長しており、また貿易や直接投資を通じた関係性が深まってきている。これは民間による自律的な経済活動とそれを促す政府の政策によるものであり、この動きは継続し、さらに深化していくだろう。その際、実体経済と表裏一体であるアジアの資本市場はどのように変わっていくだろうか。
本稿では、実体経済を支えるという関係性を踏まえてアジアの資本市場の結合について考察すると同時に、その背景にあるアジア域内の資本市場関連政策をレビューした。
先例と言えるEUにおいては、各国経済の関係性の深さと各国資本市場の結びつきの間に一定の関係性が見られる。アジア域内での資本市場関連政策にも少なからず統合・自由化という視点が含まれていることから、アジアの資本市場は実体経済面での結びつきが強まっていくことに合わせて、統合が進んでいくと思われる。
ただし、統合を進めるためには多様性に富む各国をいかに統合へと進めていくかという課題や、統合によってもたらされる資本の流出入の増加によって資金フローが不安定化することにどう対処するかという課題もある。

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