サマリー
◆先進国・地域の景況感のばらつきが目立っており、それは各国・地域の投資率の強弱に対応している。特にユーロ圏の投資停滞が顕著であり、世界経済は一段と米国頼み的状況が強まりつつある。現在のところ、新興国の景況感の強弱も、米国との距離感などから決まっているが、米国頼みの持続性に危うさが見え始めている。
◆一方、最近のドル高は、米国のインフレ抑制効果を通じて、Fedの利上げ時期を先送りさせる可能性を有するが、これは新興国にとって好材料である。新興国にとって怖いのは、先進国間の金融政策の方向性の違いによるドル高ではなく、リスクオフによる新興国通貨の全面安であるが、その際、最も警戒すべきは時期尚早の利上げによる米国景気の腰折れだからである。
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