サマリー
◆米国の量的金融緩和の巻き戻しは、同国経済の好転という実体的裏づけを伴いながら、数年に亘って行われる。その間、最近見られるリスク・オフが継続するのであれば、いずれ少なからぬ新興国が外貨の流動性危機に見舞われることになろう。しかし一方、米国の景気回復は市場にリスク・オンへの転換を促す要因である。今は米国の長期金利の上昇なり、それを誘因としたカネの流れなどに、市場の関心が集中的に向いてしまっているが、量的緩和縮小の現実化などをきっかけに、過度の新興国悲観論もいったん峠を越える可能性が高い。
◆アジア通貨危機から、リーマン・ショックまで、新興国通貨の大幅下落が後のV字型景気回復をもたらすのは、かなり広範に見られる経験則である。2014年の新興国経済については、アップサイドリスクへの目配りも欠かせなくなろう。
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