現在、中国の経済の外部環境は楽観視できない。世界金融危機の影響は根深く続いており、世界経済における不均衡の解消に比較的長い時間が必要であることが理由である。まず、世界経済の回復が困難かつ複雑であり、中国の経済成長に対する外需の牽引力が明らかに弱まっている。次に、世界経済は再び均衡のとれた状態へ向かおうとしており、供給構造にはっきりとした変化が現れ、保護主義的な政策が次々と出ている。さらに気候変動やエネルギーの安全保障などの世界的問題が突出し、中国経済は更に多くの制約に直面していると言える。しかしながら、中国は13億人余りの人口を有する世界第2位の経済大国である。大国の経済成長には外部環境はもちろん重要だが、さらに重要なのは中国国内における成長の原動力と制度保障である。「第12次5カ年計画」の期間、あるいは更に長い期間において中国経済の成長の原動力は依然として力強く、制度保障も強力である。具体的には、[1]工業化と都市化が加速度的に進展することで、投資と消費の力強い伸びが維持される、[2]消費構造と産業構造の高度化を加速させることで、多くの新たな成長分野が生まれ続ける、[3]インフラ建設と環境保護に巨大な潜在需要が存在する、[4]貯蓄率が高水準の状態で維持されることで、経済発展に必要な資本を充足できる、[5]科学技術水準の発展を加速させ、労働者の質が絶え間なく向上するなど経済発展に対する知的支援を行う、[6]複雑な経済環境に対するマクロコントロールを行う能力が高いことなど、経済体制の活力が明らかに高まっていることで、経済発展を制度面から保障している、ことが挙げられる。
※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
金融リスク抑制の十年を点検する
2018年09月20日
-
中国社会科学院「今後の不良債権に対応するために実施すべき三つの方策」
2018年03月08日
-
中国社会科学院「中国のシャドーバンキングの発展段階、主な特徴、潜在リスク」
2017年09月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

