サマリー
◆消費減速の長期化にはいくつかの要因がある。具体的には、①中国経済の高速成長が2010年前後に終焉を迎え、所得の伸び率も低下傾向が続いたこと、②2009年2月~2013年1月に実施された「家電下郷」などを契機に農村での家電普及が加速した結果、都市・農村ともに主要な家電の新規需要が一巡したこと、③不動産価格の高騰により、住宅ローン負担や家賃負担が増大し、消費余力が低下したこと、などである。
◆昨年来の自動車販売の不振は、①2017年末の車両購入税減税の終了による反動減、②株価の大幅下落によるマイナスの資産効果、③米中摩擦の深刻化による景気や所得の先行きに関する不透明感の増幅、さらには、④デレバレッジ(負債率の引き下げ)の強化による中小・零細企業の資金繰りの悪化や、P2P金融プラットフォーム(ネット上で資金の貸し手と借り手を結び付ける金融プラットフォーム)の経営破綻、などが影響していよう。
◆今後について、自動車と家電の販売促進策(補助金政策)が全国的に始まる可能性があり、注目される。消費刺激策は開始後3年間が予定されている。ただし、需要を先食いすれば、当然のことながらその先には反動減が待っている。消費の下支え効果は期間限定となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米中首脳会談、余裕の中国と成果乏しい米国
トゥキディデスの罠、台湾問題、通商問題、イラン情勢
2026年05月18日
-
中国:自動車産業の内巻、国外では強みに
新エネルギー車(NEV)の急発展と自動車輸出の急増
2026年05月18日
-
中国:飲食業景気指数が過去最低に
内巻(破滅的な価格競争)の悪影響は中小型店に集中
2026年04月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

