中国:資金流入ペースに陰りの兆し

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2019年01月21日

  • 経済調査部 研究員 中田 理惠

サマリー

◆2018年7-9月期の中国の経常収支は233億ドルの黒字となり前期比で黒字幅は拡大した。金融収支(外貨準備を除く、以下同様)は140億ドルの資金流入超となり、資金流入額は前期比で減少した。誤差脱漏は▲401億ドルとなりマイナス幅を拡大した。

◆誤差脱漏における流出超の幅は金融収支の流入超の幅を上回っている。中国の場合、誤差脱漏は投機的資金の動向の目安ともされる。金融収支の資金流入額が小幅になっている状況を踏まえると、今後は誤差脱漏の動向にも注意が必要であろう。

◆海外資本の流入額は4-6月期から横ばいだが、内訳を見ると直接投資は半減している。米中貿易摩擦による対米輸出の減速懸念やこれに伴う中国経済の減速懸念も浮上しており、対内直接投資の減少が一時的となるか今後の動向を注視する必要があろう。

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