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中国:目線をさらに下に

2014年の見通しを7.5%⇒7.3%、2015年は7.2%⇒7.0%に引き下げ

2014年10月21日

経済調査部 主席研究員 齋藤 尚登

サマリー

◆国家統計局によると、2014年7月~9月の中国の実質GDP成長率は前年同期比7.3%と、1月~3月の同7.4%、4月~6月の同7.5%を下回った。盛来運・国家統計局スポークスマンは、「7月~9月の実質GDP成長率は確かに減速したが、1月~9月の都市新規雇用増加数は1,000万人を超え、年間目標(1,000万人)を前倒しで達成し、1月~9月の消費者物価上昇率も2.1%にとどまるなど、経済は合理的範囲内で推移している」とコメントし、足元の景気減速は許容の範囲内との見方を示している。


◆当面の経済運営政策上の重点は、もはや高めの成長率維持ではない。(1)無駄な投資と借金を増やさず、潜在的な不良債権を増やさない、(2)既に限界に達している、投資に過度に依存した発展パターンから決別し、消費主導の持続的安定成長への舵を切ること、の2点であろう。債務の急膨張を抑制し、構造改革を推進し、その過程で成長率が若干低下するのを容認するのである。今後は、信託商品の選別的なデフォルトや固定資産投資のさらなる減速が想定される。


◆大和総研は、2014年の実質GDP成長率見通しを従来の7.5%⇒7.3%に、2015年は7.2%⇒7.0%へ引き下げる。2015年3月の全人代では、政府成長率目標は3年連続の7.5%前後から7.0%前後へ引き下げられると想定している。7.0%前後という数字は、無理をした高めの成長率を求めないと同時に、安定した雇用拡大を伴う消費主導の発展パターンへの転換を推進するという、中国の意志表明となるのではないか。

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