中国:上海自由貿易試験区が始動

CEPAやECFAとの兼ね合いに注目

RSS

2013年10月01日

サマリー

◆2013年9月29日に上海自由貿易試験区が正式に設置された。域内ではサービス業と金融業を中心に産業規制の大幅緩和、金融制度改革が実行される。だが、基本的に中国政府が進める産業構造改革の方針から大きく飛躍する内容は見られない。


◆また、詳細は今後詰められていく模様で、既に国務院に対して自由貿易試験区として計画承認を待っている天津や広東省などをどのタイミングで追加するのか、さらに、中国政府にとってみれば、試験区政策を先行して行ってきた香港とのCEPAや台湾とのECFAとの兼ね合いが注目されるところだ。国際情勢、特に自由貿易協議の動向を踏まえつつとのスタンスであり、この政策の進展速度は不明瞭であることには留意したい。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。