サマリー
西側諸国の経済制裁下でミャンマーの経済成長を下支えしてきた中国。しかし、民主化への転換を背景に、欧米の経済制裁が徐々に解除され、欧米企業が事業を続々と開始している。中国の優位性は他国の浸食の脅威に晒されている。
中国はこれまで中国国有企業によるインフラ・資源投資や安価な日用品の輸出などでミャンマーに地盤を築いたが、見直しが必要である。共同研究や技術供与、雇用創出によるミャンマー産業への貢献に加え、アジア周辺諸国・地域の企業との連携を強化し、多国籍連合でのミャンマー投資を模索していく手法が適切だろう。これは中国政府の対外進出政策「走出去」をより多様化させ、中国企業が飛躍する契機にもなろう。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
【更新版】中国:100%関税回避も正念場はこれから
具体的な進展は「フェンタニル関税」の10%引き下げにとどまる
2025年11月04日
-
中国:100%関税回避も正念場はこれから
具体的進展は「フェンタニル関税」の10%引き下げにとどまる
2025年10月31日
-
中国:新5カ年計画の鍵は強国と自立自強
基本方針は現5カ年計画を踏襲、構造問題の改革意欲は低下?
2025年10月24日

