中国が目指すべき「走出去」の形

~対ミャンマー政策に見る中国の課題~『大和総研調査季報』 2012年秋季号(Vol.8)掲載

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2012年12月03日

サマリー

西側諸国の経済制裁下でミャンマーの経済成長を下支えしてきた中国。しかし、民主化への転換を背景に、欧米の経済制裁が徐々に解除され、欧米企業が事業を続々と開始している。中国の優位性は他国の浸食の脅威に晒されている。

中国はこれまで中国国有企業によるインフラ・資源投資や安価な日用品の輸出などでミャンマーに地盤を築いたが、見直しが必要である。共同研究や技術供与、雇用創出によるミャンマー産業への貢献に加え、アジア周辺諸国・地域の企業との連携を強化し、多国籍連合でのミャンマー投資を模索していく手法が適切だろう。これは中国政府の対外進出政策「走出去」をより多様化させ、中国企業が飛躍する契機にもなろう。


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